ジムニー天井収納 自作でスペースを賢く使う方法|初心者も1時間で完成

ジムニー車内整理術を表すイメージ画像 ジムニー内装収納

ジムニーの室内は快適な走破性と引き換えに、収納スペースが極めて限られています。キャンプや車中泊で荷物が増えると、後部座席まで荷物に占領されてしまうことも少なくありません。天井という「上の空間」を活用する天井収納の自作は、そんな悩みをシンプルに解決する方法のひとつです。

天井収納の自作は、アシストグリップのネジ穴を利用するため追加の穴あけ加工が不要です。必要なパーツはホームセンターや100均で揃えられ、工具はプラスドライバーとニッパーだけで済む場合がほとんどです。慣れれば1時間前後で完成できるため、DIYの第一歩として取り組みやすい内容です。

この記事では、JB64・JB74を中心にJB23でも応用できる天井収納の自作方法を、材料の選び方から安全な使い方まで順を追って整理します。自分のジムニーをもっと快適に使いたいと感じている方に、ぜひ読んでいただきたい内容です。

ジムニー天井収納を自作するメリットと向いている理由

ジムニーは天井がほぼフラットで四角い形状をしているため、収納ネットや棚板が安定しやすく、天井収納との相性が非常によい車種です。後部座席の上部に左右対称でアシストグリップが配置されており、サイドバーやパイプの取り付け基点として活用できます。

室内空間の特性と収納不足の背景

ジムニー(JB64)の室内長は約1,700mm前後とコンパクトで、大人2名が乗車した状態でまとまった荷物を積もうとすると、後部座席や荷室がすぐに埋まってしまいます。特に車中泊では寝るスペースを確保しながら小物も整理したいという場面が多く、床面の収納だけでは限界を感じるケースが多くあります。

天井部分は通常デッドスペースになりがちですが、軽量の衣類・エコバッグ・サンシェード・小物類を置く場所として活用することで、荷室の床面をすっきりさせることができます。車中泊時に寝袋をネット部分にそのまま放り込んでおけば、起床後の片付けが格段に楽になるという点もよく挙げられる利点のひとつです。

収納スペースを増やすためにアウトドア用の大型収納ボックスを積む方法もありますが、それ自体が嵩張る原因になることもあります。天井という縦方向の空間を活かせば、床面積を減らさずに積載力を補えます。

アシストグリップの構造がDIYに向いている理由

JB64・JB74のアシストグリップは後部座席の両側にM6ネジで固定されており、プラスドライバー1本で取り外せる構造になっています。取り外した後に残るネジ穴を、パイプを支えるステー(金具)の取り付け穴として転用できるため、ボディへの追加穴あけが不要です。

ステーとパイプを組み合わせることで天井左右を繋ぐサイドバーが完成し、そこにインテリアバーを渡してメッシュパネルやカーゴネットを載せる構成が定番です。取り付けた後もネジの締め直しで着脱できる構成にすれば、後部座席に人を乗せる際にも短時間で取り外しが可能です。

JB23系でも同様の構造を応用できますが、穴の位置やネジ径が異なる場合があるため、実物を確認しながら部品を選ぶとよいでしょう。

DIY初心者が取り組みやすい理由

天井収納の自作に必要な加工は、アシストグリップの取り外しとパーツのネジ留め・結束バンドでの固定程度です。溶接や複雑な電装工事は一切不要で、作業時間の目安は1時間前後とされています。使用する工具もプラスドライバー・ニッパー・メジャー程度で揃います。

ただし、ネジ山をつぶすと取り外しが困難になるため、工具の品質には注意が必要です。安価な工具はグリップ力や先端精度が低く、締め付け作業でネジ穴を傷める原因になることがあります。作業前にドライバーのサイズがネジに合っているかを確認してから取り組むと安心です。

天井収納の自作ポイントまとめ
・アシストグリップのネジ穴を利用するため追加穴あけ不要
・工具はプラスドライバー・ニッパー・メジャーで基本対応できる
・1時間程度で完成。着脱式にすれば後部座席も自由に使える
  • ジムニーは天井がフラットで収納ネット・棚板が安定しやすい
  • 後部座席上部のアシストグリップが左右対称に配置されDIYの基点になる
  • 追加の穴あけなしで取り付けできるため、ボディへのダメージが少ない
  • 着脱できる構成にすれば後部座席の利用と両立できる

天井収納の主な構成パターンと材料の選び方

天井収納の構成は大きく「ネット型」「パイプラック+メッシュパネル型」「ワイヤーネット型」の3タイプに分かれます。用途や予算、DIYの経験に応じて選ぶとよいでしょう。それぞれの特徴と必要な材料を整理します。

カーゴネット型:最もシンプルな構成

アシストグリップのネジ穴にステーを取り付け、パイプを2本渡し、そこに市販のカーゴネットを張る方法がもっともシンプルな構成です。市販の天井収納ネット(星光産業 EE-232など)を購入すれば、パイプへの取り付けだけで完成するため、加工の手間が最小限で済みます。

ネット素材はゴム入りのものよりベルト素材または固めのメッシュ素材を選ぶと、使用中のたるみが起きにくくなります。ネットとパイプの接点を結束バンドで補強しておくと、走行中の振動によるズレも防げます。

カーゴネット型の費用感は材料費の合計で2,000〜4,000円前後が目安です。市販ネット単体であれば1,000〜1,500円程度から見つかります。

イレクターパイプ・スペーシアパイプ型:中程度のDIY

イレクターパイプ(矢崎化工製)またはスペーシアパイプは、専用ジョイントで自由に形状を組み立てられるシステムパイプです。径は25〜28mm程度のものが多く使われています。ジョイントにはHJ-1やHJ-6などの専用品がありますが、アシストグリップのネジ穴に直接接続するにはL字アングルを介する方法が多く採用されています。

スペーシアパイプはイレクターパイプより2割程度安価で、ホームセンターの取り扱い店舗は限られますがネット通販でも入手できます。結束バンドを使った着脱式にすれば、後部座席に人を乗せる際に2〜3分で取り外すことができます。

取り外し可能な結束バンドはホームセンターや100均で購入でき、固定力と着脱のしやすさを両立する定番の手段です。重量物を載せる用途には強度面から向きませんが、衣類・小物・軽量の車中泊用品には十分に対応できます。

カーサイドバー+メッシュパネル型:収納力重視の構成

シートバック収納活用のイメージ

カーサイドバーキット(汎用品)とインテリアバーを組み合わせ、その上に30cm×60cm程度のメッシュパネルをタイラップで固定する方法は、より本格的な棚として機能します。メッシュパネルは板よりも荷物の引っかけ方に応用が効き、バンジーコードと組み合わせることで荷崩れを防ぎながら使えます。

パネルの下面にネットを取り付ければ小物を挟み込む収納スペースとしても使えるため、ネット型よりも収納の幅が広がります。車中泊では上段に寝袋や衣類、下面ネットにペンライトやスマートフォンなどの小物を分けて収納するスタイルが人気です。

なお、メッシュパネルの大きさを選ぶ際は後部座席に座る人の座高との干渉に注意が必要です。背の高い人が同乗する場合は、パネルの設置位置を助手席側または運転席側に寄せることで干渉を避けられます。

構成タイプ費用の目安DIY難易度収納力
カーゴネット型2,000〜4,000円低め中(衣類・小物)
イレクター/スペーシアパイプ型3,000〜6,000円中程度中〜高
カーサイドバー+メッシュパネル型5,000〜8,000円中程度高(棚として使用可)
  • 用途と着脱の必要性によって構成タイプを選ぶとよい
  • 費用はカーゴネット型が最も低く抑えられる
  • 着脱をよく行う場合は結束バンド固定の構成が便利
  • 車中泊・アウトドア用途ではメッシュパネル型が収納の応用が効く

取り付け手順と作業時の注意点

天井収納の取り付けは、アシストグリップの取り外しからスタートします。各手順で確認しておくべきポイントを把握しておくと、仮止め後の微調整もスムーズに進みます。

アシストグリップの取り外しとステー取り付け

後部座席両側のアシストグリップはプラスドライバーで固定されており、ネジを外せば取り外せます。取り外したネジとグリップは紛失しないよう、小袋などに入れて保管しておくとよいでしょう。

ネジ穴にステー(金具)を取り付ける際は、左右が平行になるようメジャーで確認しながら仮止めし、水平を確かめてから本締めします。最初から強く締め込まず、仮止めして全体のバランスを見てから固定するのが失敗を避けるコツです。角度がわずかにズレると、パイプが斜めになって仕上がりが不安定になります。

ネジを締め付ける際はドライバーのサイズをネジに合わせてください。合っていないドライバーで無理に回すとネジ山を傷める原因になります。作業に不安がある場合はディーラーや整備士への事前相談も選択肢のひとつです。

パイプの通し方とネット・パネルの固定

ステーを左右4箇所に取り付けたら、パイプを通してバー状にセットします。パイプの両端にキャップを取り付けることで、内張への傷つきを防げます。パイプの長さはJB64の後部座席幅に合わせて切断するか、カット済みの製品を利用します。

パイプが通ったら、ネットまたはメッシュパネルをタイラップ(結束バンド)でしっかり固定します。ネットはテンションを均等に張り、緩みが出ないように複数箇所で結束バンドを使って固定します。結束バンドは幅広の耐熱タイプを使うと夏場の車内温度でも劣化しにくくなります。

固定後は結束バンドの余った部分をニッパーで切り落とすと、ループがネットや荷物に引っかかる心配がなくなります。視覚的にもすっきりした仕上がりになります。

設置後の安全確認と調整のポイント

取り付け完了後は、運転席に座ってルームミラーから後方の視界が確保されているかを必ず確認します。ネットや荷物がミラーの視野を妨げている場合は、設置位置を後方にずらすか、ネットのテンションを調整して視野を確保します。

後部座席への干渉も確認しておきましょう。背の高い同乗者が座った場合に頭部が当たらないかを実際に確認するか、設置位置を事前に検討してから取り付けると安心です。JAFの案内では走行中の荷物の落下は後続車への危険につながることが示されており、荷物の固定はしっかりと行うことが大切です。

作業時の確認リスト
・ステーの水平確認:仮止め後にメジャーで左右の高さを揃える
・パイプ両端のキャップ:内張への傷防止に必ず装着する
・ルームミラーの視界:設置後に運転席から後方確認を行う
・結束バンドの余り:ニッパーで切り取って引っかかりを除去する
  • アシストグリップは取り外したネジを小袋に保管しておくと紛失を防げる
  • ステーは仮止め→水平確認→本締めの順で作業する
  • パイプ端にキャップを付けて内張を保護する
  • 完成後はルームミラーから後方視界が確保されているか確認する

天井収納に適したものとNGな収納物の基準

天井収納を安全に使うためには、何を入れてよいかの基準を把握しておくことが大切です。構造上の強度と視界への影響、走行中の落下リスクという3つの観点から収納物を判断するとよいでしょう。

適している収納物の目安

天井収納に向いているのは、軽くてかさばるものが中心です。具体的には薄手の上着・ウインドブレーカー・エコバッグ・折りたたみ傘・サンシェード・小型のLEDランタン・車中泊用のタオルなどが代表的な用途です。

これらは重量が軽く、ネットの素材に過度な負担をかけません。かさばるために床面に置くと邪魔になりやすいアイテムでもあるため、天井収納との相性が良い品目です。寝袋を収納袋に入れず直接ネット部に押し込むスタイルは、車中泊の撤収を素早く行えるとして実践者が多くいます。

S字フックやカラビナをパイプに引っかければ、小型バッグや小物ポーチをぶら下げる使い方もできます。アウトドアギアをまとめてぶら下げると、見た目のまとまりも出てキャンプ・車中泊の雰囲気が整います。

避けるべき収納物と理由

重量のある工具・工具箱・飲料の缶やペットボトル・液体入りの容器は天井収納には向きません。重量物はネットやパイプに過大な負荷を与え、走行中に落下した場合の危険が大きくなります。JAFの案内では走行中の車内での荷物の落下・飛散が後続車を含む事故の原因になりうることが示されています。

液体類は振動で漏れた際に天井内張や内装を汚損するリスクがあります。尖った釣竿やロッドをネットに収めようとするとネットを傷つける可能性があるほか、走行中に引っかかってネットの破損につながることもあります。長物は床面に置いて別途固定する方法を検討するとよいでしょう。

大きく嵩張る荷物(シュラフを収納袋に入れた状態・大型クッションなど)はルームミラーの視野を狭めることがあります。収納物がミラーに映り込む面積が大きい場合は後方確認に支障が出るため、そのまま積むことは避けるとよいでしょう。

積載安全と荷崩れ防止の実践

ネット収納では荷物がネット内で偏ると走行中に揺れが大きくなります。荷物はネットの中央にまとめて配置し、バンジーコードや追加の結束バンドで側面を抑えておくと安定します。出発前に収納物の偏りがないかを確認する習慣をつけておくと安心です。

NITE(製品評価技術基盤機構)の製品事故情報では、車内用品の固定不足による事故事例も報告されています。天井収納に使うネットやパイプの状態は定期的に点検し、結束バンドの劣化・ネットのたるみ・ステーのぐらつきが見られたら早めに補修または交換することをおすすめします。

収納物の判断基準
・軽量でかさばるものが天井収納に最も向いている
・重量物・液体類・尖った形状のものは床面に固定して積む
・大きい荷物はルームミラーの視界を塞ぐ可能性があるため注意する
  • 薄手の衣類・エコバッグ・小物・LEDランタンなどが天井収納向き
  • 重量物・液体類・大型荷物は床面に置いて別途固定する
  • 荷物はネット中央にまとめ、バンジーコードで側面を抑えると安定する
  • ネット・結束バンドの劣化は定期的に確認して早めに対処する

車検・視界・エアバッグへの影響と確認事項

天井収納を設置する前に、車検への影響・後方視界の確保・エアバッグとの干渉という3点は必ず確認しておきたいポイントです。いずれも安全に直結する事項です。

車検に影響する可能性と対処法

着脱可能な構成の天井収納は、常設固定された構造物ではないため、それ自体が直ちに車検不合格の原因になるとは言い切れません。ただし、検査官の判断によって視界妨害・乗員スペースの著しい圧迫・落下リスクがあると判断された場合は指摘を受けることがあります。

車検時には天井収納を取り外した状態で持ち込むのが最も確実な対応です。特に検査時に取り外し可能な構成にしておけば、その場での対応がしやすくなります。JB23で120cmのバーを設置したまま持ち込んだ際に、検査官から危険と指摘されたケースも報告されており、バーの長さや位置が運転席に近い場合は注意が必要です。

車検への影響について事前に確認したい場合は、最寄りのディーラーまたは軽自動車検査協会の窓口に問い合わせると具体的な案内が得られます。軽自動車検査協会の各種手続き案内ページでも手続き情報を確認できます。

後方視界の確保が最優先

道路交通法では、運転者の視野を妨げる物を車内に置くことは安全運転義務の観点から問題になりえます。天井収納の設置位置は後方寄りとし、運転席・助手席の真上は避けることが原則です。ルームミラーの後方視野が収納ネットや荷物によって塞がれていないかを設置後に必ず確認します。

ネットがたるんで後方視界に入り込む問題は、結束バンドでネットとパイプの接点を複数箇所固定し、テンションを均等に保つことで防げます。夏場は車内温度が高くなるためネット素材が伸びやすく、シーズン前後に点検しておくとよいでしょう。

設置位置を後方(後部座席ヘッドレストよりもさらに後ろ)に調整することで、乗員の頭部との干渉とミラー視野への影響を同時に軽減できます。

エアバッグとの干渉を避ける配置

JB64にはカーテンエアバッグ(頭部保護用)が装備されており、展開ゾーンであるドア上部・ピラー周辺に収納ネットや荷物がかかっていると、展開を妨げる可能性があります。アシストグリップ穴を使った設置は一般に側面ピラーへの干渉リスクが低いとされますが、ネットが広がりすぎてドア上部にかかっていないかを取り付け後に目視で確認します。

エアバッグの展開ゾーンや配置はスズキ公式の取扱説明書に記載されています。JB64の取扱説明書はスズキ公式サイトの「お車オーナー向けサービス」ページで確認できます。不安がある場合はディーラーに設置状態を見てもらうのが安心です。

  • 車検は着脱可能な構成にしておくと対応しやすい
  • 後方視界はルームミラーから実際に確認する
  • エアバッグ展開ゾーン(ドア上部・ピラー周辺)に収納ネットがかからないよう確認する
  • 心配な場合はディーラーへ相談して設置状態を確認してもらう

Q. アシストグリップを取り外したら元に戻せますか?
取り外したアシストグリップはネジ穴がそのまま残るため、ネジと本体を保管しておけば元通りに取り付けられます。ネジをなくさないよう小袋に入れて保管しておくことをおすすめします。

Q. 天井収納を付けたまま後部座席に人を乗せられますか?
着脱可能な構成であれば後部座席使用時に外せます。ただし常に設置したまま使う場合は、乗員の頭部との干渉がないか座高を確認してから使うとよいでしょう。

まとめ

ジムニーの天井収納は、アシストグリップのネジ穴を活かすことで追加加工なしに自作でき、軽量の衣類・小物・車中泊用品の収納スペースとして有効に機能します。

まずはプラスドライバーでアシストグリップを取り外し、ステーとパイプを仮止めしてから水平を確認する手順を試してみてください。ネットの設置まで含めて1時間前後で完成できます。

少しの工夫で限られた車内空間が大きく使いやすくなります。自分のジムニーに合った構成を見つけて、快適なカーライフを楽しんでください。

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