ジムニーJB64の内装は、純正の状態でも機能的に作られていますが、ちょっとしたパーツを加えるだけで快適さが大きく変わります。収納が増えたり、運転姿勢が楽になったり、毎日の乗り降りがスムーズになったりと、小さな変化が積み重なって「乗るたびに気持ちいい」内装に仕上がります。
内装カスタムの魅力は、外装と違って工具不要・両面テープのみ・載せるだけで完結するものが多いことです。費用も数百円〜数千円の製品から始められるため、「まずは試してみたい」という方にもハードルが低いジャンルです。
この記事では、JB64の内装カスタムをカテゴリー別に整理し、初心者〜中級者が実際に選びやすいパーツの種類・選び方・取り付け難易度・注意点を解説します。何から手をつけるか迷っている方はぜひ参考にしてください。
JB64内装の特徴と「カスタムしたくなる理由」
JB64は2018年の現行モデルへのフルモデルチェンジ以降、スズキが基本設計を大幅に見直した軽自動車規格のジムニーです。走行性能・安全装備は充実しているものの、内装のシンプルさや収納の少なさは「物足りない」と感じるオーナーも多く、カスタムの余地が大きいことが人気の理由のひとつでもあります。
JB64純正内装の基本仕様
JB64の室内は軽自動車規格ならではのコンパクトな設計で、前席2名乗車が中心の使い方に最適化されています。純正のドリンクホルダーは運転席から左斜め後方に配置されており、走行中に手が届きにくいと感じるオーナーが多い点のひとつです。
ダッシュボードまわりに大きなトレイがなく、鍵やスマートフォンを一時的に置けるスペースが限られています。グレードによってUSBポートの有無が異なり、XLグレードでは純正USBが非装備のケースもあるため、後付けで電源を増設したいという需要があります。
カスタムに向いている理由
JB64は専用設計の社外パーツが非常に豊富で、「JB64専用」と明記された製品がドリンクホルダーからシートカバーまで多数ラインナップされています。専用設計品は取り付けのフィット感が高く、接着テープ・差し込み・載せるだけで設置できるものが中心です。
また、JB64のボディパネルにはM6ホール(6mmのネジ穴)が各所に設けられており、フックやアクセサリーを後付けしやすい構造になっています。これを活用したフック増設パーツも多数販売されています。
JB64とJB74(シエラ)の内装カスタムの違い
JB64(ジムニー)とJB74(ジムニーシエラ)は基本的なボディ構造が異なるため、内装パーツの互換性に注意が必要です。ダッシュボードやセンターコンソールの形状はほぼ共通ですが、ドア内張りの形状・サイズが異なり、ドア専用設計パーツは車種を分けて選ぶ必要があります。
購入前には「JB64専用」「JB64/JB74共通」「JB74専用」の表記を必ず確認してください。「ジムニー対応」と記載されているだけの製品は旧型(JA11/JB23系)を指している場合もあるため注意が必要です。
購入時は「JB64専用」または「JB64/JB74共通」の表記があるものを選ぶと間違いが少ない。
旧型ジムニー(JA11・JB23)用パーツはそのままでは取り付けできない場合がある。
- 純正ドリンクホルダーは左斜め後方配置で使いにくいと感じるオーナーが多い
- ダッシュボードに小物置きスペースがなく、後付けトレイの需要が高い
- M6ホールを活用したフック増設パーツが豊富に展開されている
- JB64専用・JB64/JB74共通・JB74専用の区分を必ず確認する
収納を増やす内装カスタム
JB64の内装カスタムで最もリクエストが多いのが「収納の増設」です。純正状態での収納スペースは決して多くなく、日常使いからキャンプ・車中泊まで、使い方に合わせた収納パーツを選ぶことで車内の快適度が大幅に上がります。
ダッシュボードトレイ・ナビバイザートレイ
ダッシュボード上部に取り付けるトレイは、スマートフォン・鍵・駐車券など「ちょっと置きたい」アイテムの定位置を作れる定番パーツです。JB64のダッシュボード形状に合わせた専用設計品は、裏面に滑り止めゴムまたは両面テープが付いており、工具なしで取り付けられます。
ナビ上部の「バイザー部分」を活用したナビバイザートレイは、視界を遮らない位置に小物スペースを確保できます。スマートフォンを置きながらナビとして使いたい場合にも便利です。価格帯は2,000〜4,000円程度の製品が中心です。
ドアグリップポケット
ドアの内側グリップ部分にポケットを追加するパーツで、差し込む・引っかけるだけで取り付けられるものが多いです。浅型と深型の2種類があり、最近のスマートフォンはサイズが大きいため、スマートフォンを収納したい場合は深型を選ぶとよいでしょう。
駐車券・ICカード・小銭など、頻繁に出し入れするものを置く習慣をつけると、毎日の使い勝手が格段に向上します。星光産業(EXEA)など専用設計品が多数あり、1,000〜2,000円前後で購入できます。
センターコンソール・アームレスト兼収納
運転席と助手席の間に設置するアームレストは、肘置きとしての機能と内部収納を同時に確保できるパーツです。長距離運転の疲労軽減に加えて、スマートフォン・充電ケーブル・小物の定位置として活用できます。
ただし、アームレストを装着すると純正ドリンクホルダーが使いにくくなる場合があるため、後述するドリンクホルダーの追加設置とセットで検討するとよいでしょう。素材はPUレザー・ファブリック系など複数ラインナップがあり、価格は8,000〜15,000円程度が目安です。
アームレスト導入時はシフトレバー近くへの社外ドリンクホルダーの追加設置を一緒に検討するとよい。
収納量の目安:深型アームレストで財布・スマートフォン・ケーブル程度が収まるサイズが多い。
- ダッシュボードトレイは両面テープ設置が多く、工具不要で取り付け可能
- ドアグリップポケットは「深型」を選ぶと現代サイズのスマートフォンも収まりやすい
- アームレストはドリンクホルダーとセットで導入すると利便性が高まる
- 価格帯は1,000〜15,000円と幅広く、予算に応じて段階的に追加できる
快適性を高めるシート・フロア系カスタム
毎日触れる座面やフロアは、快適性とメンテナンス性に直結するため、内装カスタムの中でも費用対効果を感じやすいジャンルです。シートカバー・フロアマット・ラゲッジマットの3点を整えるだけで、車内の印象と実用性が大きく変わります。
シートカバーの選び方

JB64専用のシートカバーは、シートの形状・ヘッドレスト位置に合わせて設計されており、取り付け後にシワが出にくく仕上がります。素材はPUレザー・ファブリック・ネオプレーン(ウェットスーツ素材)などがあり、それぞれ特徴が異なります。
PUレザーは高級感が出やすく水拭きできるのが利点ですが、夏場は熱を持ちやすい点があります。ネオプレーン素材は濡れた状態でも滑りにくく、アウトドアユースに向いています。価格は前席2席セットで10,000〜25,000円程度が目安です。サイドエアバッグが装備されているグレードでは、「エアバッグ対応」と明記されたシートカバーを必ず選んでください。
フロアマットの種類と特徴
フロアマットは純正オプション品のほか、3Dラバータイプ・ジュータンタイプ・スポーツタイプなどさまざまな選択肢があります。アウトドアや登山・釣りを楽しむ方には、泥・砂・水に強く取り外して丸洗いできる3Dラバータイプが使い勝手よく向いています。
AT車とMT車ではアクセルペダルの位置が異なるため、フロアマットの形状も変わります。購入時は必ずAT/MTの区分を確認してください。1台分セットで8,000〜15,000円程度の製品が多く流通しています。
ラゲッジマット(荷室マット)
JB64の荷室床面はプラスチック素材が中心で、荷物が滑りやすく傷もつきやすい状態です。ラバー素材のラゲッジマットを敷くことで滑り止め・傷防止・汚れ防止の3点を同時に解決できます。
キャンプや釣りで濡れた荷物を積む機会が多い方には、防水・防汚性能が高いラバー系を選ぶと手入れが楽になります。価格は3,000〜6,000円程度の製品が選択肢の中心です。後部座席を倒してフルフラットにした状態でも対応できるサイズを選ぶと、車中泊時にも活用できます。
| パーツ名 | 取り付け難易度 | 価格目安 | 主な効果 |
|---|---|---|---|
| シートカバー | やや手間あり(前席のみなら15〜30分) | 10,000〜25,000円 | 見た目・汚れ防止・快適性向上 |
| フロアマット(3D) | 簡単(置くだけ) | 8,000〜15,000円(1台分) | 泥・水・傷防止・清掃しやすい |
| ラゲッジマット | 簡単(置くだけ) | 3,000〜6,000円 | 荷物の滑り防止・床面保護 |
- サイドエアバッグ装備グレードはエアバッグ対応シートカバーを必ず選ぶ
- フロアマットはAT/MTの区分を必ず確認してから購入する
- ラゲッジマットは後部座席フルフラット時にも対応できるサイズを選ぶと車中泊でも活用できる
- 素材は使い方(アウトドア多用か日常使いか)を軸に選ぶとミスマッチが少ない
ドレスアップ系内装カスタム
実用性だけでなく、内装の見た目を自分らしくアレンジしたいというニーズも多くあります。エアコンダイヤルのリングカバーやシフトパネルなど、数千円から始められるドレスアップパーツは初心者にも手が届きやすいカテゴリーです。
エアコンダイヤルリングカバー
JB64のエアコン操作部にあるダイヤルに取り付けるリングカバーは、シルバー・ブラック・カーボン調などのカラーバリエーションが豊富で、インテリアの雰囲気を手軽に変えられます。3個セット(温度・風量・吹き出し口の3ダイヤル分)で2,000〜4,000円程度が標準的な価格帯です。
取り付けは差し込み・両面テープがほとんどで工具は不要です。ただし、両面テープを使う製品は貼り直しが難しくなるため、位置を慎重に確認してから貼り付けてください。
シフトゲートパネル・センターパネル
センターコンソールのシフトゲート周辺をカバーするパネルは、カーボン調・ピアノブラック・ウッド調など素材バリエーションが揃っています。JB64専用設計品は純正パネルにはめ込む形で取り付けるものが多く、接着剤や工具が不要な製品もあります。
車内の「顔」となる中央部の印象が変わるため、見た目へのインパクトが大きいパーツのひとつです。価格帯は3,000〜8,000円程度で、ドレスアップ効果の割にコストを抑えやすいカテゴリーといえます。
ドアハンドルガーニッシュ・メーターパネル周辺
ドアインナーハンドル周辺のガーニッシュや、メーターパネル周辺のカバーを交換するカスタムも人気があります。これらはOEM品・社外品ともに豊富に流通しており、1,000〜4,000円前後で入手できるものが多いです。
長期間使用していると純正の樹脂パーツが褪色・擦り傷が目立ってきた場合に、気分転換を兼ねて交換するのにも向いています。作業は内張り剥がしツール(ポジドライバー・クリップ外しなど)が必要になる場合があるため、初めての方はディーラーや整備店に相談するとよいでしょう。
気温が低い状態では両面テープの粘着力が下がりやすいため、施工は気温10度以上の環境で行うとよい。
- エアコンダイヤルリングカバーは工具不要・数千円から始められる入門パーツ
- シフトゲートパネルはセンターコンソール全体の雰囲気を変えるインパクトがある
- ガーニッシュ類は内張り剥がしツールが必要な場合あり、初心者はディーラー確認が安心
- 両面テープ施工前の脱脂は仕上がりと耐久性に直結する
便利グッズ・後付けアクセサリーの選び方
フック増設・スマートフォンホルダー・USB電源など、後付けで利便性を上げるアクセサリーは種類が多く、選び方のポイントを知っておくと失敗が少なくなります。取り付け方法・配線の有無・耐荷重を中心に整理します。
フック増設パーツ(M6ホール対応)
JB64の天井やBピラー付近にはM6ホールと呼ばれる6mmのネジ穴がメーカーから設けられており、この穴を活用して純正設計の範囲内でフックを追加できます。キャンプや車中泊でランタンを吊り下げたり、買い物袋を引っかけたりと使い勝手が広がります。
エーモン製のM6ホール用エクステンションフックなど、専用設計品を使うと穴への負荷を分散しやすくなります。取り付けはネジを締めるだけで完了するため、DIY初心者でも比較的簡単に作業できます。耐荷重の目安は製品仕様を確認し、重いものを吊るす場合は容量内に収めることが大切です。
スマートフォンホルダーの選び方
ナビアプリを使用するためにスマートフォンを車内で固定したい場合、取り付け位置と固定方式の選択が重要です。エアコン吹き出し口挟み込み型・ダッシュボード貼り付け型・CD/DVDスロット差し込み型の3種類が主流です。
JB64のダッシュボード形状ではナビ画面とハンドルの間に設置するタイプが視線移動を少なくしやすく、運転の邪魔になりにくいとされています。ホルダーを選ぶ際は「視界を遮らない高さ・位置か」を実際に確認してから設置してください。
USB電源・シガーソケット増設
JB64の純正電源ポートはグレードや仕様によって異なり、USB-A 1〜2口が標準のケースが多いです。助手席側での充電や複数機器の同時使用を想定する場合は、シガーソケットを利用した電源拡張タイプが手軽です。
後付けUSBポートを設置する際は、シガーソケットタイプ(差し込むだけ)と、車内パネルに組み込む埋め込みタイプがあります。埋め込みタイプはパネルの取り外しと配線処理が必要になるため、作業に不安がある場合はカーショップや整備店での施工を検討してください。NITEの製品事故情報では車載用電装品の不適切な配線による発煙・発火事故の報告もあるため、配線を加工する作業は特に慎重に行うことが大切です。
Q. USB電源を後付けするとき、配線加工は必要ですか?
A. シガーソケット差し込みタイプなら配線加工は不要です。パネル埋め込みタイプは配線処理が発生するため、DIY経験が少ない方はカーショップや整備店への依頼が安心です。
Q. M6ホール用フックはいくつまで増設できますか?
A. JB64のホール数は配置場所により限られます。使用する製品の耐荷重・ホール径の適合を確認したうえで、過積載にならないよう使い方を調整してください。
- M6ホールを使ったフック増設はDIY初心者でも取り組みやすい定番カスタム
- スマートフォンホルダーは「視界を遮らない位置か」の確認が安全上の基本
- USB電源はシガーソケット差し込みタイプが初心者向けで配線加工不要
- 配線加工が必要なカスタムは、不安な場合はカーショップ・整備店への相談が安心
まとめ
JB64の内装カスタムは、実用性を高める収納パーツから、見た目を変えるドレスアップパーツまで幅広い選択肢があり、予算・目的に合わせて段階的に進められるのが特徴です。
最初の一歩として取り組みやすいのは、ダッシュボードトレイやドアグリップポケットなどの「置くだけ・差し込むだけ」で取り付けられる収納パーツです。工具不要で失敗リスクが低く、効果をすぐに体感できます。
カスタムを進める中で「これでいいのか不安」と感じたら、販売店やスズキのディーラーに確認するのも大切なステップです。少しずつ自分好みの内装に整えていくプロセス自体も、ジムニーオーナーの楽しみのひとつです。


